NISAで長期積立投資をするなら、よく言われるのが 「売らない」「積立をやめない」 というルール。シンプルなように見えますが、実は 多くの初心者がこの2つを守れずに失敗します。実際、NISA口座を使った投資家の多くが3年以内に売却するというデータも多く見受けられます。なぜ難しいのか? その理由を解説します。
投資の世界には 「プロスペクト理論」 という考え方があります。これは、 人は利益よりも損失の方を強く感じる という心理です。
たとえば、100万円投資していた株が80万円に下がると、「このままだともっと損するかも…」と焦って売りたくなります。でも、これは 短期的な感情に振り回されているだけです。
▶ 過去のデータを見れば、長期的には市場は回復している
▶ 売らずに持ち続けた人が、最終的に利益を得ている
この事実を知っていても、「目の前の含み損」に耐えるのは簡単ではありません。
株価が上がっているときは、「順調に増えてる!」と楽しく投資を続けられます。しかし、市場が暴落すると、 「このまま下がり続けたらどうしよう…」 という不安に襲われます。特に初心者が怖くなるのは、以下のような場面。
しかし冷静に考えると、暴落時こそ安く買えるチャンス です。
▶ 「安く買えるのはラッキー」と思えるかどうかが分かれ道
▶ 積立をやめると、暴落後の回復の恩恵を受けられない
初心者でもブレずに続けるために、私は次のルールを決めています。
投資は余剰資金でやりましょう。生活費や使う予定のお金を投資に回していては暴落時に精神的に辛くなってしまいます。私は複数の投資本やYoutube動画の比較から次のことを守るようにしています。
✅ 生活防衛資金として給料3ヶ月分を手をつけないお金として銀行口座に置いておく
✅ 海外旅行や結婚や車購入など数年以内の大きな出費も別で銀行口座に置いておく
✅ 残ったお金を投資に回す
私はNISAで投資信託を始めて6ヶ月が経過しました。3ヶ月を過ぎた頃には含み益1万円近く行っていましたが、現在は含み損1万円を超えています。しかし「対岸の火事」のような出来事のように感じています。今投資の回しているお金が0円になっても人生終了ではありませんし、財産全部を銀行口座に置いておくよりもインフレに対応できる投資に回した方が合理的であると考えているので投資をやめたいとも全く思いません。しかしこれが自分の生活費まで手をつけていたら焦ってしまうと思います。長期投資を継続するために心の余裕は必須と言えるでしょう。
「ドルコスト平均法」をご存知でしょうか。毎月同じ金額を投資すれば株価が高いときは少ししか買えず、株価が低いときは多く買えるため、時間をかけて平均購入価格を抑えることが出来るというものです。私はこれを知ったときにこう思いました。
「今の投資余剰金額と、これからの給与と支出から貯金・投資に回せるお金を計算して無理なく積み立てられる額を計算する必要があるなぁ」
例えば20代の独身世帯だったら節約すればある程度の額のお金を余裕を持って投資に回すことが出来ると思いますが、同棲したり結婚して子どもが出来たりとなると同じ額を積み立て投資に回すのは負担が大きすぎるかも知れません。私の計算方法を以下に示します。
自分の会社の年代ごとの年収を調べて手取りを計算します。そこから同姓カップルや子ども持ち世帯の平均支出を差し引くだけです。都心や地方などで変わってくると思うので自分に近い条件の額を調べましょう。私の場合はざっくりこんな感じです。
24-26(独身):余剰15万
27-30(同姓):余剰7万
30-40(子ども1-10歳):余剰4万
40-50(子ども11-20歳)余剰3万
独身世帯では月15万ほど余剰が生まれますが、その後どんどん余剰が減っていきます。年齢とともに給与も上がりますが、子どもが大きくなって養育費や塾代などがあるのでその分支出も大きくなっていきます。私はこの額を踏まえて月4万円ずつ投資をすることにしました。
私は65歳から取り崩して行こうと考えているので、それまで手をつけられないお金として投資しています。「余剰資金はとりあえずNISA口座に入れといて必要になったら下ろせばいいや」という考えは危険だと考えています。理由は以下の通りです.
こういった考えは「売らない・毎月の積み立てをやめない」という投資の基本を守れない方向に導いてしまいます。長期投資をするなら65歳まで触れないお金として入金しましょう。
✅ 売らないのが難しいのは、人間の心理が「損を確定させたくない」から
✅ 積立をやめたくなるのは、暴落時の不安や周りの意見に流されるから
投資で成功するのは 特別な知識や才能がある人ではなく、「売らずに積立を続けた人」 です。今回は長期投資を継続するために私が実践しているルールもいくつか紹介しました。しっかり積立額考えて、どこかの団体に寄付すると言うぐらいの本当に余裕のあるお金だけを投資に回すのが大切だと思います。
本記事では投資に関する情報をまだまだ更新していきます。これから長期投資を行うみなさんの参考になれば幸いです。